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老猫の健康診断頻度:いつ、何をチェックすべき?

Table of Contents

老猫(7歳以上)の健康診断は年齢や健康状態に応じて頻度を調整する必要があり、シニア期(7-10歳)は年2回、高齢期(11-14歳)は年3-4回、超高齢期(15歳以上)は2-3ヶ月毎が推奨されます。慢性疾患(腎臓病、甲状腺機能亢進症、糖尿病など)がある場合や室外猫は、さらに頻繁な検査が重要です。健康診断では体重測定、血液検査、尿検査などの基本項目に加え、年齢や生活スタイルに応じた追加検査(甲状腺ホルモン検査、血圧測定など)も実施し、愛猫の健康を総合的にチェックしましょう。特に室外猫は感染症リスクが高いため、ワクチンや寄生虫予防にも注意が必要です。異変を感じたら早めに獣医師に相談し、適切なケアで老猫の健康をサポートすることが大切です。

FAQ questions

質問

回答

老猫の健康診断はどのくらいの頻度で受ければいいですか?

7歳以上の老猫は6ヶ月に1回、15歳以上の超高齢猫は3ヶ月に1回が推奨されています。

室内猫と室外猫で健康診断の頻度は違いますか?

室外猫は感染症リスクが高いため、より頻繁な検診(年3-4回)が必要です。

健康診断で特に注意すべき検査項目は?

腎機能検査、甲状腺ホルモン検査、歯科検査が重要です。

費用が心配ですが、最低限必要な検査は?

血液検査と尿検査で腎機能チェックは必須です。

老猫の健康診断はどのくらいの頻度で行うべきか?

基本の健康診断頻度

一般的に老猫(7歳以上)の健康診断頻度は以下の通り推奨されています:

年齢

推奨頻度

7-10歳(シニア期)

年2回(6ヶ月毎)

11-14歳(高齢期)

年3-4回(3-4ヶ月毎)

15歳以上(超高齢期)

2-3ヶ月毎

注意が必要なケース

  • 以下の症状がある場合はより頻繁な受診が必要です:
    • 慢性腎臓病の診断を受けている
    • 甲状腺機能亢進症の既往歴がある
    • 糖尿病の治療中

健康状態による調節

以下の要素によって頻度を増やした方が良い場合があります:

  • 室外で飼育している場合は感染症リスクが高いため+年1回追加
  • 過去に重大な病気を患ったことがある場合は獣医師と相談
  • 急激な体重減少や飲水量の変化があった場合

健康診断でチェックする主な項目

基本の身体検査

  • 体重測定:急激な増減がないか確認
  • 体表面チェック:毛艶・皮膚状態・腫瘍・しこりの有無
  • 聴診:心音・呼吸音の異常チェック
  • 歯科検査:歯石・歯肉炎・歯のぐらつき

血液検査(必須項目)

検査項目

目的

白血球数

炎症・感染症の有無

腎機能値(BUN・CRE)

腎臓の働きチェック

肝機能値(ALT・ALP)

肝臓の状態確認

血糖値

糖尿病スクリーニング

その他の重要検査

  • 尿検査:尿比重・蛋白尿・結晶の有無
  • 血圧測定:高血圧(特に腎臓病の猫)
  • 甲状腺ホルモン検査:高齢猫に多い甲状腺機能亢進症
  • レントゲン/超音波:心臓・内臓の形態チェック

獣医師が確認する行動観察

  • 歩行状態(関節の痛みがないか)
  • 食欲・飲水量の変化
  • 排泄状態(排尿・排便の回数・量)
  • グルーミング行動の変化

シニア猫の年齢別にみる適切な診断間隔

7-10歳(シニア期初期)

  • 基本頻度:6ヶ月に1回の健康診断
  • 推奨検査:
    • 基本身体検査(体重・視診・聴診)
    • 血液検査(腎機能・肝機能)
    • 尿検査
  • 注意点:この時期から腎臓病や糖尿病のリスクが上昇

11-14歳(中~後期シニア)

推奨間隔

追加検査項目

特記事項

3-4ヶ月毎

  • 甲状腺ホルモン検査
  • 血圧測定
  • 胸部X線

関節炎スクリーニングを追加

15歳以上(超高齢期)

  • 診断頻度:2-3ヶ月毎の定期的なモニタリング
  • 必須検査:
    • 詳細な血液検査(全血球計算+CBC)
    • 超音波検査(腹部臓器評価)
  • 特別ケア:
    • 食事管理の見直し(低リン・高消化性)
    • 疼痛管理評価

慢性疾患がある場合の調整

  • 腎臓病:月1回の血液・尿検査
  • 甲状腺機能亢進症:投薬開始後は2-4週間毎のモニタリング
  • 糖尿病:血糖値の週1回チェック+3ヶ月毎のフルチェック

室内猫と室外猫で異なる健康管理のポイント

感染症リスクの違い

室内猫

室外猫

ワクチン接種頻度

基本接種+年1回の追加接種

基本接種+半年毎の追加接種

寄生虫予防

3ヶ月に1回

月1回(ノミ・ダニ)

健康診断の重点項目

  • 室外猫
    • 外傷チェック(傷・咬み跡)
    • FIV/FeLV検査(年2回)
    • 消化管内寄生虫検査
  • 室内猫
    • 肥満度チェック
    • ストレス関連行動の観察
    • 尿路結石スクリーニング

生活環境の注意点

  • 室外猫
    • 帰宅時の体表チェック(傷・寄生虫)
    • 安全な夜間の過ごし方の確保
  • 室内猫
    • 運動不足解消のための環境作り
    • トイレの清潔さ維持

緊急時の対応差

症状

室内猫のリスク

室外猫のリスク

食欲不振

ストレス・環境変化

外傷・中毒・感染症

歩行異常

肥満関節症

交通事故後の外傷

老猫の健康診断:適切な頻度とケアのまとめ

老猫の健康を守るためには、年齢や健康状態に応じた定期的な健康診断が不可欠です。7歳以上のシニア猫は、6ヶ月に1回の検診から始め、高齢になるにつれて3-4ヶ月毎、さらには2-3ヶ月毎に頻度を上げることが推奨されます。特に慢性疾患がある場合は、獣医師と相談して検査間隔を調整しましょう。

健康診断では、体重測定や血液検査、尿検査など基本的な項目に加え、年齢や生活スタイルに応じた追加検査も重要です。室外猫は感染症リスクが高いため、ワクチンや寄生虫予防にも注意が必要です。

愛猫の健康状態をよく観察し、少しでも異変を感じたら早めに受診することが、長生きと快適な生活につながります。定期的なチェックと適切なケアで、老猫の健康をサポートしましょう。